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2012年2月11日 (土)

バフェット・ルール

現在、国会では消費税引き上げの議論と、消費税引き上げによるダメージを抑える為に「低所得者層への一律1万円の現金支給」と言う提案が駆け引きの策として持ち出されています。また、税と社会保障の一体改革の中で、「高所得者層により多くを負担して貰い、稼ぐ人にはより社会貢献して貰って、社会全体の不公平感を無くす」と言う議論が、永田町や、多くのメディアから伝えられています。

こうした議論に対して、よく引き合いに出されるのが、米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏が提唱した「富裕者への課税を強化したら良い」と言う「バフェット・ルール」です。しかし、このバフェット・ルール、日本では正しく伝わっていないのではないかと思います。

例えば、今年予定されているアメリカ大統領選挙で、再選に黄信号が灯るオバマ大統領は共和党(富裕層優遇的)との対決姿勢を鮮明にするため、一般教書演説の中ではっきりと富裕層への課税強化を訴えました。ただ、ここで、「富裕層」とは何か?。その定義が日本とアメリカとでは、かなり違います。

オバマ大統領によれば、「年100万ドル以上稼ぐなら、少なくとも30%以上の所得税を払うべきだ」と。または、「アメリカ全体の98%を占める年収25万ドルを下回る家庭には増税すべきではない」と言っています。これを分かり易く示す為に、1ドル100円だとすれば、次の様になります。「年1億円以上稼ぐなら、少なくとも30%以上の所得税を払うべきだ」と。または、「アメリカ全体の98%を占める年収2,500万円を下回る家庭には増税すべきではない」と、こうなります。つまり、バフェット氏が「バフェット・ルール」を提唱した背景には、米国には年収100億円を超える様な極端な富裕層が数多く存在すると言う事情があるのです。

にも拘わらず、日本では、「富裕層はもっと税金を払う必要がある」と言う部分だけが独り歩きしている様子です。その結果、日本では、年収1,000万円、若しくは1,500万円を超える辺りから「富裕層」もしくは「高額所得者」という括りになってしまっている様に思います。実際、社会保障費の負担が引き上げられる影響は、この辺りから出てくるはずです。

一方、富裕層や大企業優遇で知られるアメリカ共和党に宣戦布告した民主党のオバマ大統領の場合には、「アメリカ全体の98%を占める年収2,500万円(現在為替ならば1,950万円)を下回る家庭には増税すべきではない」と言っているのです。日本でもアメリカの事例を引用するならするで、この点をキッチリと伝えて行かないと拙いのではないかと思います。

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